2012-08-27

100円ショップでの安物買いが、人生を破綻させる5つの理由


もうすでにたくさんの安物100円ショップが日本を席捲している。あなたも100円ショップで安物を買ったりしているだろうか。そして、安く買えば買うほど得すると思っているだろうか。

それは間違いだ。

安いモノを追い求めることで起きることを考えると、100円ショップの安物を買うことは、結局は自分で自分の首を絞めることになるのを自覚しなければならない。

別に高額商品であればいいという意味ではない。ただ、度を越えた安物製品を買うと、それなりのツケがあなた自身に回るということだ。安いには、安いなりの理由があるのである。

安易に100円ショップでモノを買ってはいけない。安いモノには、ワナがある。安い製品を買うことによって、巨大なデメリットがあなたに襲いかかることを説明したい。


(1)安物を買うことで、あなたの職が消える


100円ショップの安物は、そのほとんどが新興国で作られているものである。中国や、ベトナムや、インドや、インドネシアや、あるいはバングラデシュと言った国がその主な製造地となる。

なぜこのような国で安物が作られるのか。それは、彼らの賃金が日本人の賃金に比べて非常に安いからだ。

企業は競争に勝つために、人件費というコストを劇的に下げようと努力している。

企業の占めるコストの中で「給料」の部分は非常に大きな「コスト」であり、人件費は安ければ安いほどいいのだ。

だから多くの企業が、人件費のかからない国へ、人件費がより安い国へと工場を移動させてきた。そうすることによってコストを削減し、競争力を付けることができるようになるからだ。

多くの企業がそれを行った結果、何が起きたのか。日米欧の失業率がどうなっているのか見ればいい。

先進国の生産工場は軒並み工場をコストの安い新興国に移転させて、先進国の労働者を使わなくなったのである。

インターネットが発達して「フラットな社会」がやって来ると、事務労働やホワイトカラーの仕事も、新興国にアウトソーシングする動きが加速していった。

それがさらに先進国の労働者から仕事を奪い、彼らはリストラされ、失業され、次の仕事は見つからないか、見つかっても不当に安い給料で働かされることになる。

日本でも2012年には失業率が4.3%を超えているが、それは表層的なもので、これにニートやフリーターや社内失業者を全部足すと欧米並みに8%を超えるとも言われている。

彼らが100円ショップの大事な顧客になるのかもしれない。

しかし、そもそも消費者が安物しか買わないから企業は先進国の労働者を切り捨てて、二度と雇わなくなったのだ。

100円ショップで買えば買うほど、さらに自分の首が絞まることに彼らは気がついていない。

(2)違法労働が増える


コスト削減のために製造工場は出て行って、二度と先進国の労働者を雇わない。では、国外に出て行けないサービス業はどうするのか。あるいは、中小の製造業はどうするのか。

彼らは何とか日本人の給料を安くして雇用したいと考えるだろうが、それでもコスト削減を要求されると、次第に追い込まれて別の方向に目を向けることになる。

それは、外国人労働者の雇用である。

それは、しばしば違法で不当なものだ。しかし、普通に日本人を雇って正当な最低賃金で日本人を働かせていたら競争に打ち勝てない。だから、背に腹はかえられず、外国人労働者を雇うしかない。

消費者が「安ければ安いほどいい」「100円ショップで買えばいい」と思うから、普通にやっていれば太刀打ちできない。

消費者の理不尽なまでの安物買い志向が、国内の違法外国人労働者を生み出す温床になっているのである。

当然、日本国内でも、雇用は日本人よりも外国人が優先されるということになる。

給料は高く、権利意識は高く、日本語は通じてもあまり働かない日本人よりも、低い給料でがむしゃらに働く外国人労働者のほうがいいと発想の転換をする経営者も増える。

そうなると、ますます日本人は追い込まれていく。結果的に、追い込まれた日本人が100円ショップの大事な顧客になる。

しかし、そこで100円ショップの常連になると、さらに自分の首が絞まることに彼らは気がついていない。

度を超した安物買いが、違法労働する外国人を増やし、それがさらに日本の雇用を追い込む。

(3)安物志向は、後進国をも不幸にする


では、仕事が舞い込んできた新興国は幸せになっているのかと言えば、実はまったくそうではないことが問題を複雑にしている。

新興国の中でも激甚な競争が行われている。

高賃金の人間は切り捨て、貧困地帯の安い給料で働く人間を「使い捨て」のように働かせる構図が、工業化を受け入れたすべての国で発生している。

その労働環境は奴隷的なものであり、中には児童労働さえも取り入れる工場や国があるのである。

アップルの下請け工場でも奴隷的で非人間的な労働で何人もの労働者が飛び降り自殺している。ナイキの工場やGAPの工場では、下請けが児童労働させていることが問題になった。

児童労働が隠然と続くのは、子供は大人に逆らわず、賃上げ闘争もせず、高圧的に仕事を押しつけられるからだ。

さらに、もっとコスト削減を過激に進めるために、工場廃棄物も何の処理もせずに川や空気中に垂れ流して、公害をまき散らしている。

中国の各地の工場がいっせいに汚染物質を川に流すので、川の色が変色して有毒物質になってしまったケースは何千何万とある。

それでも、先進国の消費者が度を超した安物買いしか興味を持たないために、新興国は持続不可能なコスト削減に邁進しているのである。

(4)製品の信頼がなくなる


製品を安くするためには、コスト削減だけではなく、「製品の質を下げる努力」も行われる。

ステンレスのカバーだったものをプラスチックに、5ミリだった厚みを2ミリに、ネジで補強していたものを接着剤に、長さが3センチだったものを2センチに……。

製品を劣化させて、いかに劣化していないように見せかけるかというコスト削減が研究される。

安物がどんどんガラクタに近づいていくのは、不思議でもなんでもない。コスト削減で質を落とすしか方法がないからである。

それによって、当然、製品は壊れやすくなり、すぐに使えなくなるのだが、そうなっても、「どうせ100円の安物だ」と思って怒りも感じなくなる。

製品の信頼感など最初からない。安物は安物にしか過ぎないからだ。そして、すぐに壊れても「どうせまた買えばいい」という使い捨ての発想になっていく。

モノを大事にする、大切に使う、長く使って愛着を持つ、という本来であればとても大切にしなければならない人間としての基本的な感情を持つことができなくなる。

「使い捨て」がどうして問題があるのか分からない人も多いかもしれない。それならば、「自分が商品だ」と考えてみればいい。

「使い捨て」を作る企業は、恐らくあなたも「使い捨て」にされる。なぜなら、そういった企業は労働者を「人材」だと言っているではないか。「人材」とは「人間という材料」という意味だ。

使い捨ての製品を扱う企業のモノを買うというのは、すなわち自分もまた使い捨てにされることを選ぶのと同様だ。

それでも、消費者は度を超した安物買いしか興味を持たないために、製品の質はどんどん下げられて、使い捨てたくなくても、使い捨てにせざるを得なくなる。

(5)粗製濫造が環境の破壊を生み出す


使い捨てにしてどんどん安物を買い換えるというのは、要するに、粗製濫造の流れに乗るということである。

モノを製造するには当然のことだが、さまざまな地球の「資源」が使われる。

ただ捨てるだけのためのものに地球の資源がどんどん食い荒らされていくという現実を考えたことがあるだろうか。

粗製濫造の製品にはプラスチックや紙が使われているが、その原材料は石油や樹木である。これらは決して無限の資源ではない。

石油はすでにピークオイルに達しているし、樹木にしてもアマゾンやボルネオのジャングルが伐採され続けていていずれは消滅していく。

ジャングルが消滅したとき、生物多様性は崩壊して、地球の生態系は人間すら住めないものになる可能性が高い。

何のためにそんなことをしているのか。まさに、安物の製品を粗製濫造するためにそうしているのである。安物を使い捨てるために資源が食い尽くされて地球環境が悪い方に傾いていく。

ただ安いモノを買うというためだけに、ただでさえ貴重なジャングルが消えてなくなっていくのである。

安物買いが、人生を破綻させる


まとめると、以下のような状況になるということだ。

(1)安物を買うことで、あなたの職が消える
(2)安物を買うことで、違法労働が増える
(3)安物志向は、後進国をも不幸にする
(4)製品の信頼がなくなる
(5)粗製濫造が環境の破壊を生み出す

別に超高額商品だけを買えと言っているわけではない。また、高いものを選べと言っているわけでもない。

また、高くても粗製濫造の製品も山ほどあるので、値段だけが問題だと言っているわけではない。

言いたいのは、もうすでに地球の人口も70億人を超えて、それがさらに増えていくこの時代に、粗製濫造された安物製品を使い捨てにするというライフスタイルは終焉に近づいているということだ。

安物を買うことは、あなたを含め、全人類を幸せにしない社会につながる。それでも、安物ばかりを追い求めていると、結局そのツケがあなたに跳ね返ってくるのだ。

それは、あなたがリストラされるという結果になるかもしれないし、あなたの給料が激減するという結果になるかもしれない。

あるいは、資源が食い荒らされて、結果的にモノが暴騰するという結果になるかもしれないし、地球の環境が破壊されて文明が崩壊するという大きな動きに巻き込まれるかもしれない。

100円ショップは粗製濫造の見本市のような場所だ。いよいよ、あんなものを捨て去る時代が来ているのではないだろうか。


100円ショップは粗製濫造の見本市のような場所だ。いよいよ、あんなものを捨て去る時代が来ているのではないだろうか。

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