2012-08-31

東日本大震災の21倍。32万人が死ぬという南海トラフ巨大地震


2012年8月29日、内閣府は太平洋南海トラフを震源とする地震が起きた場合、死者は最大32万人に達するという想定を出して国内外に衝撃を与えている。

2011年3月11日に起きた東日本大震災は未曾有の大被害を与えた歴史に残るマグニチュード9の大地震だった。

現在のところ、死者は1万5869人、行方不明者2847人、被害総額は16.9兆円となっている。

もし南海トラフ巨大地震が起きたら、その死者は東日本大震災の約21倍にもなる。関東大震災の死者は約10万人で、それと比べても3倍以上の被害である。

地震の予知はできない。しかし、日本で次の巨大地震は必ず起きる。これほどの規模の地震が来るかどうかは分からないが、巨大地震がまったく来ないなど誰も思っていない。

それは、忘れた頃、またやって来るのである。


岩盤(プレート)がちぎれて震えやすくなっている


2011年3月11日の東日本を襲った大地震でも分かる通り、太平洋プレートが動いているのは確実だ。

その結果、フィリピン・プレート、北米プレート、ユーラシア・プレートのすべてが影響を受け合って、今後も超巨大地震が起きる可能性が非常に高くなっている。

この3月11日の大地震のあとにも、数え切れないほどの余震が日本に発生している。

現在でも、三陸沖で言えばほぼ毎日のように余震が起きている。1年に1回だとか1ヶ月に1回のレベルではない。毎日だ。もう福島から茨城あたりでは震度3や4が来ても誰も騒がない。

海洋研究開発機構は、2011年3月の大地震以後、宮城・福島両県沖の太平洋プレート(岩板)内部にかかる力の向きが変わって、プレート内で「大地震が発生しやすくなっている」ことを米地球物理学連合の学術誌に発表した。

太平洋プレートは、北米プレートの下に潜り込んでいて、どんどん下に向かって押し込まれている。

今まではそれに抵抗する力もあって、断層(要するに地殻の切れ目)が深くならないようにバランスが取れていたのだという。

ところが、震災以後は、この抵抗力がなくなり、断層がより深くまで延びやすい状態になっている。

だから、岩盤(プレート)がちぎれて震えやすくなっており、まさにこれこそが「大地震が発生しやすくなっている」という状況を生み出している。

ただし、これも諸説があって、断層が深く延びやすい状態になったから巨大地震が起きると結びつけるのは短絡的だという声もある。

巨大地震がまた起きると決めつけるにはデータが不足しているというわけだ。

カリフォルニア南部で群発地震が起きている


断層は海底の深いところに存在しているので、おいそれと正確なデータが揃うこともないだろう。

しかし、太平洋プレートという岩盤が下に押し込まれて亀裂が入って、それが地震を引き起こすことになるという事実は否定されていない。

大地震になるとは限らないと言われているだけで、地震は来ないなどとは誰も主張していない。

大きいか小さいかが議論されているだけで、地震が来るのは間違いないのである。

地殻が変動している。

それは現在アメリカのカリフォルニア南部で群発地震が起きているのを見ても分かる。

カリフォルニア州南部のブローリーでは2012年8月25日から揺れ始めて26日にはマグニチュード5.5の地震が発生しており、その後も群発地震が続いている。停電も発生して1万人に被害が及んだ。

このカリフォルニアの地震は太平洋プレートが動いていることが原因であり、カリフォルニアは太平洋プレートの東端にある。西端にあるのが日本である。

要するに、どちらも地震の原因は太平洋プレートの地殻変動であり、地震の原因は同じである可能性が高い。

大地震の起きる確率はまったく減少していないばかりか、むしろまだまだ地震が続くのだと考えたほうが確率が高い。

このように地殻が変動しているときにどこが一番危ないのかというと、もちろん「日本」なのである。

何しろ、4枚のプレートが重なり合っている真上に位置している国が日本なのだ。世界中見回しても、これほど危険な国はどこにもない。



現象として起きるのは分かっている


太平洋の北米側のマントルが上昇して新しいプレートが生産・拡大されて西側に移動していくが、その結果、太平洋の西端にある日本海溝でそのプレートが沈み込んでいく。

沈み込んだプレートが戻ろうとしては地震が起き、戻りきれずに岩盤が割れても地震が起きる。これが、日本海溝の下で壮大なスケールで起きている。

つまり、地殻が変動していると言うと、真っ先に影響を受けるのは、日本だ。地殻の変動、あるいは地震に対して日本人が敏感になるのも当然だ。

しかも悪いことに、地殻は一カ所が問題なのではないことだ。

日本列島の太平洋側のほぼすべてが太平洋プレートによって東側から西側に押し込まれている形になっている。

これが何を意味するかというと、今の日本は「どこで大地震が起きてもおかしくない」状態になっているということだ。

折しも南海トラフ巨大地震が注目されているが、そこだけに着目しても意味がない。

北海道で起きても、東京で起きても、大阪で起きてもまったく不思議ではない。これは、全日本人の問題なのである。

太平洋プレートが動いており、それによって日本列島が東から押し込まれた形になっている。

現在は大きな力によってひずんだ状態のままであり、これが戻ろうとする力がいずれ新たなる大地震を引き起こす。

今はそういう状態にあるのだから、今後日本でまた巨大地震が起きたとしても何ら不思議ではないし、むしろ「緊急事態宣言」が発令された状態であると思いながら生きるほうが正しい。

「30年以内には巨大地震は必ず起きる」ことは確約されている。

地面から天に伸びる「昇竜」型の地震雲


しかし、私たちが分かっているのはここまでだ。分からないのは「いつ、それが来るのか?」という部分である。

それは今日かもしれないし、明日かもしれないし、来年かもしれないし、3年後かもしれない。

現象として起きるのは分かっているが、いつ起きるのかは分からない。

また、次が起きる場所が、自分のいるところなのか、自分とは関係のない遠いところなのかも分からない。

このように「地震が必ず来るが、いつ来るかは分からない」という状態になると、決まって出てくるのは「それがいつ来るのか?」に熱中する人だ。

しかし、いつそれが来るのかを探り当てようとするのは意味がない。

なぜ意味がないのかというと、こういった予測はあまりにも不確実性が高いものだからである。

不確実な上に、予期せぬ偶然や、ノイズや、自然現象が重なったり影響しあったりするので、確実な予測ができない。

予想外のことは常に起きるし、予想していたことは常に起きない。つまり、地震の予測どころか、明日がどんな日になるのかも誰も分からない。

「予報」「予測」「預言」「予知」に熱中したり、気を取られたりするのは、おおよそ意味のある行動ではない。それは単なる暇つぶしであり、娯楽みたいなものだ。

2012年8月30日には、東京で地面から天に伸びる「昇竜」型の地震雲が見られたという。

こういった雲が見られると数ヶ月内に大きな地震が起きやすいと言われているが、それでも必ず起きるわけではない。起きる可能性はあるのかもしれないが絶対ではない。


2012年8月30日に東京で見えたという昇竜型の不気味な雲。
(読者S.S氏より提供頂いたもの)

「都会が中心」という価値観が問われる時代


重要なのは、「深刻な地震が避けられない」という事実と、「いつ来るかは分からない」という事実なのである。

だから、黙って「必要最小限」の準備をしていればいい。災害グッズを揃えるのも、避難ルートを調べるのも、疎開先を決めるのもすべて準備であり意味があることだ。

地震の揺れが来たらまずは身を守ってケガを最小限に抑え、それから迅速に避難する必要がある。

とくに海側にいる人は津波の被害を避けて高台に逃げることを優先して生き残ることに全力をかけるべきだ。

もし、南海トラフ巨大地震のような巨大なものが発生したら、長期的には都会に住んでいる人間が苦境に陥ることになる。なぜなら、流通が止まって飲料・食糧が不足するからである。

だから、都会に住んでいる人は、本当のことを言えば疎開できる田舎を見つけておかなければならない。

一時的にでもどこか田舎に疎開できる場所があれば、安全を確保しながら生きていける可能性が高まる。

疎開先は、もちろん自分が住んでいる場所とはまったくかけ離れた遠い場所であるほうがいい。

首都圏に住んでいる人は西日本のどこかへ、大阪や京都近辺に住んでいる人は九州あたりに疎開先があれば何かあったときに、サバイバルできる確率が高まる。

実は、地震だけの問題ではなく、経済危機、食糧危機も今後やって来る可能性が高く、そのどれが来ても都会に住むということが致命傷になる可能性がある。

いよいよ「都会が便利」「都会が中心」という価値観が問われる時代になるのかもしれない。あなたは、疎開先を持っているだろうか?


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