2014-01-31

能力給は、給料を上げないためのシステムであることを知れ


今まで終身雇用と年功序列に守られていた日本の雇用は崩壊してしまった。今後はほとんどすべての人が、不安定な雇用と、低賃金に苦しむようになる。

これは避けることができない動きだ。

ホワイトカラーも単なる時間給労働者となっていくのは時間の問題で、安定した将来設計というのは極端なまでに減少していくことになる。

資格を取ろうが、滅私奉公しようが、長く真面目に勤めようが状況は変わらない。

そういった努力は、多少の給料アップにつながっていくかもしれないが、今までのように、終身雇用と生活保障につながるわけではない。

なぜなら、企業のシステムが「簡単に人を切れる体勢」に変わりつつあるからだ。

企業は景気が良くなっても景気が悪くなったときのことを考えて給料を上げない。そして、実際に景気が悪化したら急いで人員を削減する。


これからは働く人は「使い捨て」になっていく


かつて日本人はひとつの会社に入ったら、その会社がどんな会社であっても、人生の最後までそこで勤めるというのが当たり前だった。転職を繰り返す人は敗者として見られていた。

今でも年配の人たちはそのような考えを持っている。しかし、それは古い企業モデルの考え方であり、グローバル化した社会では、もはや現状に即していない。

いくらひとつの会社に最後までいたいと思っても、会社の寿命が30年持たないような時代に入っているのだ。さらに、ビジネスモデルは10年持たないと言われている。

企業はどんどん業務内容を変えるしかなくなった。現状に甘んじていたら、淘汰されて生き残れない。

ビジネスモデルが変わると、会社が求める技能も変わる。そうすると、今までの人間は不要になる。

会社は即戦力が必要だと考えるので、要らなくなった人間は容赦なくリストラされる。

グローバル社会の中で、すべての企業は競争激化に見舞われている。だから、企業は時代に見捨てられないために新陳代謝を繰り返し、そのたびに人間を入れ替える。

働く人間は、景気の変動、産業の変化、業績悪化のたびに企業に捨てられることを意味している。だからこそ、今後は多くの人が転職を繰り返さざるを得なくなる。

分かりやすく言うと、これからは働く人は「使い捨て」になっていくのである。社員も、派遣労働者も、アルバイト人員も、パート人員も例外なくそうだ。トップ経営者も、社長も同じだ。みんな「使い捨て」になる。

能力給の本当の目的は、能力を見ることではない


終身雇用、年功序列がまだ生きていた時代では、自分の将来は分かりやすかった。歳を取れば自動的に年収が上がるという右肩上がりの給料が読めていたので、持ち家のローンも組みやすかった。

今は、何年長く働いたところで給料が上がるわけではない。

年功序列システムは、能力給システムに変わったが、多くのサラリーマンはこの「能力給システム」の本当の意味を分かっていなかった。

今でも分かっていないサラリーマンが山ほどいる。

能力給は、表向きは「能力のある社員の給料を上げる」というものだ。しかし、企業の本音や目的はまったく違うところにある。

能力給の本当の目的とは何か。それは「社員の能力に疑問符を付けて給料を上げない」「能力にケチをつけて給料を下げる」ことだ。

会社は能力給システムを取り入れることによって、合法的に社員の給料を「上げない」ことが可能になった。

完全無欠な人間などいない。誰でも欠点は1つ2つある。だから、その欠点を指摘しながら給料を上げない。そして、それを「本人の能力が足りないから」と本人の責任にできる。

年功序列システムでは、10人いたら10人の給料を上げなければならなかった。

しかし、能力給なら1人だけ給料を少し上げるだけでいい。

あとの9人はどうするのか。簡単だ。その1人と比較して努力が足りなかったことにすれば、給料を上げなくても済む。

また貢献度が足りなかった人間は「能力が足りない」と断定して給料を下げることすらもできる。

つまり、能力給の本当の目的は「社員の能力に疑問符を付けて給料を上げない」「能力にケチをつけて給料を下げる」ということなのである。



将来の話ではなく、もう日本はそうなった


能力給というのは、能力が評価されるものだと勘違いして、一生懸命に働こうと健気に思うサラリーマンも多いかも知れないが、みんな騙されている。

誰かと比較されて、給料アップが抑えられたり、給料を下げられたりすると、「仕方がない」とほぼ全員が納得するが、そうやって給料を上げないという手法が取り入れられたのだ。

能力給というのは、ワナだったのである。

だから、サラリーマンのほとんどは給料が上がらないし、下手すれば下げられるし、さらに運が悪ければ「使い捨て」にされてリストラに遭うという人生が待っている。

逆に、会社に見捨てられないために努力するというのは、どういうことか。どうすれば会社は評価してくれるのか。

もちろん、それは「土日祭日出勤当たり前、サービス残業当たり前、長時間労働当たり前」の働き方をすることである。

つまり、ブラック企業的な「ただ働き」のような奴隷的な働き方を「自らする」ことが良い評価になるということだ。

そうやって過度に働いたら心身共に追い詰められて壊れて行くが、人材が壊れたら企業はどうするのか。さっさと「使い捨て」にして、新しい人材をまた使い潰す。

将来はそうなると言っているのではない。もう、日本社会はそうなったのだと言っている。今後、日本では敗者が続出するが、それはすなわち貧困層が続出するということでもある。

あなたは、無邪気に能力給など信じていないだろうか。企業のワナに踊らされては、困窮する人生しかない。

人材使い捨て。すでに会社に追い込まれ、死んで行く人すらもいる。


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