2017-02-25

対立と衝突と憎悪で生きられるように自分を再構築する時代


インターネットが爆発的大流行し、SNSで多くの人たちがつながり、スマートフォンで手軽にメッセージを送り合うことができるようになって久しい。

人と人がつながることが容易になった。

その結果、人々はより密接に相手と分かり合え、手を取り合い、平和な社会が誕生するはずだった。テクノロジーを信奉する人たちは当初はそのような夢みたいなことを言っていた。

しかし、実際に起きたのは真逆の現実だった。

人々はインターネットとSNSとスマートフォンで激しく誰かとぶつかり合い、自分の立場と違う人間と泥沼の罵り合いを始め、罵詈雑言を投げ合い、相手に深い憎しみを抱くようになっていった。

対立と衝突と憎悪が連鎖し、そしてそれが現実世界にも表出するようになり、社会は対立の時代に突入した。あらゆる対立が溢れ出したのだ。

こうした中で、グーグルやフェイスブック社やツイッター社は、いじめや差別発言や罵詈雑言を止めようと躍起になっているが、それは成功していない。

成功どころか、むしろより状況を悪化させている。


対立と衝突と憎悪という空気を吸って生きる


今後、私たちは激しい言葉が渦巻く憎悪の中で生きることになる。それが普通になり、日常になるのだ。相互理解や和解や平和は限りなく遠くなった。もう牧歌的なかつての社会を求めても無駄だ。

そうであれば、対立と憎悪の時代に私たちは適応し、自分自身を最適化すべきだ。新しい社会で生き残るというのは、つまりそういうことだ。

「最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは変化できる者である」とダーウィンは記したとされる。

憎悪と罵詈雑言と中傷に心を破壊されて自殺していく人たちも多い。しかし、私たちは生き残る必要がある。生き残るというのは、今の時代に自分を適応させるということである。

つまり、これからは対立と衝突と憎悪という空気を当たり前に吸って生きるのである。

この荒廃した世界で生きるのを難しいと思う人もいれば、まるで平気な人もいる。多くの人は慣れていないので荒廃した世界に苦しむ。では、平気な人はいるのか。

もちろん、いる。例えば、大半の政治家はそうだ。

彼らは持論を展開するのが商売である。そうすると、必ずその持論の反対者が現れる。激しい言葉の応酬、泥沼の口論となり、やがては政治闘争となる。

闘争というのは、比喩でも何でもない。

どんな主義主張であっても、政治家は本当にまわりから叩かれ、けなされ、嘲笑される。

一度でも失言すると、何度もそれを蒸し返されて攻撃され、私生活をほじくられ、あることないことを書き立てられる。時には命さえ狙われたりする。

すべての政治家は、こういった激しい中傷合戦の中で毎日を暮らしている。おおよそ、普通の神経であれば耐えられないに違いない。

政治家は他人に非難されてメシを食う商売である


政治家だけでなく、すべての著名人は誹謗中傷に巻き込まれていくのだが、おおよそ政治家ほど激しい攻撃にさらされる人間はいない。

政治家は他人に非難されてメシを食う商売なのである。

もともと、繊細で感受性の強い人間が政治家になりたいなどと思うわけがない。そういった人間は政治家に向いていないので排除されていき、勢い政治家は面の皮の厚い人間ばかりとなっていく。

ほとんどの政治家は、大批判されても自殺などしない。中傷されて心を病んだというのもない。ひどい言葉で朝から晩まで罵られていても、それを苦にして仕事を辞めたとは聞かない。

彼らは他人がいちいち何を言おうと、気にも止めないし、関心すらも持たない。鈍感で無神経なのである。

鈍感で無神経であるというのは、普通は人間的に欠点なのだが、こと他人に袋叩きにされる政治家という職業に関してだけは長所になるようだ。

煮ても焼いても食えない政治家連中に見習うべき点があるとしたら、彼らのこの神経の図太さだろうか。

通常、一般人にはこの図太さは求められていなかった。しかし、今後は違う。憎悪を持って攻撃されることに耐性を付けるというのは、時代が求めているスキルなのである。

これからは、すべての人がこの政治家並みの図太さを手に入れる必要がある。テクノロジーが憎悪を増幅する時代になっているので、憎悪を浴びせられることに慣れた方が生きやすい。

とは言っても、一般人がトラブルに巻き込まれ、いきなり世間の袋叩きに遭ったら、それこそ毎日眠れないような心労を味わって当然だし、それは理解できる。

精神的に追い込まれていき、死んで楽になりたいと思うほど思い詰めたとしても不思議ではない。一般人は政治家と違う。攻撃されることに慣れていない普通の人は、集中砲火のような批判に遭って平然と耐えられるわけがない。

対立と衝突と憎悪で生きられるように自分を再構築


しかし、今ではごく普通の人も激しい中傷にさらされる時代になっている。

インターネットによって誰もが発言できるようになり、誰もが誰かを批判できるということは、誰もが誰かに批判されるということを意味しているのだ。

実際、ちょっとした発言、ちょっとした感情の吐露、ちょっとした失敗、ちょっとしたSNSの写真等がことさら大きく取り上げられて、それが巨大な批判となって怒濤のように向かっていく経験をする人も大勢いる。

子供でも、女性でも、学生でも、教師でも、立場はまったく関係がない。誰も逃れることはできない。

他人事のように思っているあなたにも、いずれは激しい批判が向く日もやって来るだろう。誰であっても、そこから逃れることは事実上不可能である。

誹謗中傷の中にさらされて朝から晩まで批判されると、慣れていない人の心理はどのようになっていくのだろうか。そうなったことを気にする人は、気分が沈んで、どこまでも暗闇に落ち込んでいくことになる。

なぜこうなったのかと「自分」を責め、眠れなくなってしまう。集中できないのだから、仕事の能率も格段に落ちる。急激に失敗が多くなり、ますますそれが自分を追い込んでしまう。

普通の人にとってはそれが典型的な心理でもある。

もし、あなたがそうした心理に陥りやすいタイプであれば、その心理を自覚し、一刻も早くそうした心理に陥らないように、自分の心の動きを作り替えなければならない。

対立と衝突と憎悪という空気を当たり前に吸って生きられるように、自分を再構築しなければならない。現代社会があなたに求めているのは、まさにこの点にある。

もう時代は変わったのだ。自分自身をバージョンアップすべき時が来ている。



対立と衝突と憎悪という空気を当たり前に吸って生きられるように、自分を再構築しなければならない。現代社会があなたに求めているのは、まさにこの点にある。


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