2015-11-30

貧困、格差に、民族問題も絡んで、中国の暴動は巨大化する


中国はGDP(国内総生産)で見ると、とっくに日本を追い抜いており、アメリカに次いで世界第2位の規模になっている。ところが、このGDPを「一人あたりのGDP」に換算すると、一気に90位に落ちる。

人口が多いので、国のGDPが巨大でも一人あたりにすると、途端に貧しさが露呈する。実は中国では、1日1ドル程度の稼ぎしか得られない人たちが約4億人もいる。

約4億人と言えば、約13億人と言われている中国の人口の約30%にあたる。

中国はこの絶対貧困者の群れが今もそのまま放置されており、彼らの存在が激しい社会不安の源泉となっている。中国の暴動は年間で数十万件起きていると言われている。

習近平は、「中国の夢」というスローガンを掲げて、より経済成長への道を歩む決意を表明したが、それは今や「中国の悪夢」になりつつある。

大気汚染、食品偽造、国民弾圧、汚職、格差、情報封鎖。あまりにも多くの問題を抱えた中国社会は、そのすべてが末期症状となっているのだ。

中国共産党は、もう持たないかもしれない。


中国にも危険な空気が充満するようになっている


2015年9月18日、中国当局は中国新疆ウイグル自治区アクス地区で、反政府デモの関わっていたとして、洞窟に隠れていた「テロリスト」を火炎放射器で焼き殺すという事件を起こしている。これによって28人が死亡したとされる。

そのテロリストの中には11人の女性や子供が含まれていたとされるが、中国当局が女性や子供を火炎放射器で焼き殺すのだから尋常ではない。

この事件は中国のマスコミにも、ほとんどと言ってもいいほど取り上げられていない。取り上げたフランス人記者は、2015年11月29日、北京の中国外国人記者クラブで中国政府の息がかかった記者クラブや外務省から実名で個人攻撃をされている。

しかし、マスコミが隠蔽工作をしている事実は中国人にも広く知られている。中央政府に対する信頼もほぼ消え去っており、中国にも危険な空気が充満するようになってきている。

許容できないほどの不信が充満しているのだ。

膨大な数の国民が自発的に集まって激しい抗議の声を上げ、そのひとつひとつが中国共産党を追い込んでいる。これに対する中国共産党の答えは「弾圧」だ。

2013年に起きたウイグル族の天安門突入事件でも、これを契機にウイグル族をまたもや弾圧しており、これがまたウイグル族を激しい憎悪に駆り立てた。

貧困、格差に、民族問題も絡むのだから、こういった事態は行き着くところまで行き着くことになる。どこに向かうかは言うまでもない。

中央政府に向けての大規模抗議やテロである。

このまま中央政府が傍若無人に振る舞い続けるのであれば、より思い詰めるグループも出てくるし、抗議暴動も苛立ちが高じると、新しいテロを誘発していく。

根源的な問題を放置しても、事態は悪化するばかり


いずれ、こういったテロが抑えられなくなって中国が混乱に陥るとしても不思議ではない。押さつけられて無視されたら、いずれはエネルギーが充満して巨大なマグマとなり、それは大きな爆発を生み出すのだ。

今のまま推移するのであれば、それは時間の問題だ。

誰も中国の混乱など望んでいない。世界に与える影響は大きすぎるからでもある。しかし、中央政権は貧困層を絶望に追いやっており、人民の感情を愚弄している。

抗議に弾圧で対処したところで、単に時間稼ぎをしているだけであり、問題が消えてなくなるわけではない。

これは公害問題でも同じだ。根源的な問題を放置しても、事態は悪化するばかりになる。

2015年11月30日も、北京の米大使館のウェブサイトでは大気汚染が最悪レベルの「危険」を上回る「超危険」な大気になったと報じている。

異臭がたちこめ、前が見えず、満足に呼吸すらもできない状況になっている。こんなところで日常生活ができるわけがないので、北京では屋外活動を全面禁止としている。

毎年、こんなことを繰り返しており、中国では呼吸疾患の患者で溢れている。

今、中国は体制の行き詰まりに来ている。経済成長は足踏みして止まりかけ、その上に大気汚染で空気すらも満足も吸えないのだから、国民が黙っているほうがむしろ不思議だ。

中国は成長に向けてひた走ってきたが、その経済成長も2015年に停滞が隠せなくなってしまった。もう中国は7%の経済成長が捏造でも言えない国になったのだ。

今の中国は成長よりも社会の歪みの方が大きくなっており、国民が政府に対して激しい不満を抱くようになっている。

中国の巨大な経済崩壊は、すでに始まっている


中国は不動産を作りまくってGDP成長を嵩上げしてきたが、鬼城と言って、誰も住まないような都市を地方政府が借金をしてあちこちに建設してきたわけである。

そのために中国の不良債権はとんでもない規模にまで膨らんでおり、その規模は1000兆円にのぼるとも言われている。もちろん、こんな債務を返せるはずがない。

中国政府はこの不動産バブルの崩壊を隠蔽するために、今度は株式バブルを煽って経済成長しているように見せかけていたが、その株式バブルも2015年6月に吹き飛んでしまった。

こうした中で、習近平政権は2015年9月3日に「抗日戦争勝利70周年記念」と称する壮大な軍事パレードを開いたが、国際社会から総スカンを食らった。

さらに2015年9月25日の米中首脳会談でもかつての親睦のムードは完全に消えて、南沙諸島やサイバー攻撃でアメリカと決定的な対立に入ってしまった。

習近平政権は行き詰まっている。

こうした状況を以前から観察し続けているジョージ・ソロスは、「中国は経済崩壊し、第三次世界大戦が起きる」とも言い出している。(ソロス予言「中国は経済崩壊し、第三次世界大戦が起きる」

中国製造業のメッカである広東省東莞市では、ここ一年で4000社が倒産したとされているが、こうした苦境は始まったばかりなのである。

中国の経済崩壊は2015年に入ってからすでに現実のものとして始まっている。

中国はまだ爆発していない。しかし、時間の問題だ。いずれ、中央政府に巨大な暴力が向かっていく。ひたひたと、それは迫っている。

中国の人々は暴発する。経済の停滞によって人々が閉塞を感じて暴動を起こし、貧困、格差に、民族問題も絡んで、その暴動は収束できない巨大なうねりとなっていく。

果たして、習近平政権はそれに耐えられるだろうか……。



中国はもういろんな意味で「視界不良」の時代に入っている。果たして、習近平政権はそれに耐えられるだろうか……。

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