2017-01-12

もう紙の書籍にこだわるな。電子書籍に完全移行を成し遂げよ


あなたは、まだ「本というのは紙の書籍のことだ」とか「電子書籍は読んだ気にならない」と思っていないだろうか。あるいは「電子書籍など、まだまだ流行しない」と考えていないだろうか。

すでに、出版物の多くはインターネットに食われて縮小しているのは誰でも知っている。

新聞社もまたインターネットによって凋落を余儀なくされ、そのビジネスが成り立たなくなっている。雑誌も多くが部数を激減させており、休刊・廃刊が相次いでいる。

小説も読まれず、売れず、文章で食べている小説家の多くは生計が成り立っていないという現実がある。

しかし、面白いことに「電子書籍市場」を見ると、すでに市場は拡大期に入って毎年のように売上を伸ばしている。

インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2016」によると、2014年度時点で約1266億円だった市場は、2016年度は1940億円、2017年度には2280億円、2018年度は2580億円……と急激に伸びていくことが予測されている。

出版業界は不況かもしれないが、電子書籍ビジネスは不況ではない。不況どころか、不況をものとしないで伸びている希有な市場であると言える。


本を読むというのは、ディスプレイで読むことに


今の40代以上の人間にとって、書籍というのは紙のことである。自分の人生の中で、あまりにも紙の時代が長かったので、意識がそこから離れられない。

しかし、もう音楽をCDで聞いている人などほとんどいないのと同じように、今後は「紙で本を読む」というのは時代遅れの行動になる。

「本は紙で読まないと読んだ気にならない」というのは、少数派の意見になる。確かに紙の本は消えることはないが、もはや伸びることもない。

今後、本を読むというのは、「ディスプレイ」で読むのが当たり前になる。

スマートフォンで読むにしろ、タブレットで読むにしろ、PCで読むにしろ、キンドル(電子書籍専用の白黒タブレット)で読むにしろ、本は「紙でないもの」で読むのだ。

すでに若年層は当たり前のようにマンガを「ディスプレイ」で消費する。それがおかしいとは思わない。同じ内容のもので、紙の本と電子書籍があれば、若年層であればあるほど電子書籍の方を選ぶ。

理由は簡単だ。電子書籍の方が持ち運びやすいし、コンパクトに読めるし、部屋が真っ暗でも読めるし、思い立ったらどこでも読めるからだ。

本の場合は、重いし、どこにでも持っていけないし、読むときはカバンから取り出さないといけないし、ベッドで読むときも明かりを確保しないといけないので「不便」なのだ。

電子書籍の利便性に慣れると、もう紙の本に戻ろうと考える方がどうかしている。

そして、電子書籍の読み方が普及するようになると、やがては紙にこだわっていた40代以上の人間も、少しずつ電子書籍の方に方向転換していく。

そして、ある臨界点に達したとき、時代は一気に電子書籍が主流になる。それが時代の流れである。電子書籍が次の時代の覇者であり、それはもう揺るがすことのできない時代の流れだ。

感覚が古い時代のままで変われず取り残されていく


音楽を今でもレコードやカセットテープやCDで聞いている人もいる。

古い媒体にこだわりを持っている人がいる。だから、それぞれの世界にマニアがいて、市場は極小ながらも残っているという現実がある。

しかし、もうレコードやカセットテープやCDが主流になることは絶対にない。マニアは趣味としてこだわるが、もはや時代に取り残された媒体であるのは間違いないからだ。

今、書籍に起きているのはそういうことだ。書籍はディスプレイで読むのが当たり前になり、紙で読むのはもう時代遅れになっていく。時代が転換する。

この時代の動きが分からないと、紙にこだわっている人自身が、やがて時代遅れになって淘汰されていくことになる。

40代以上の人間はまだ時代についていく気力が残っているのだが、これが50代や60代ともなると、もはや気力が失われて「電子書籍」と聞いただけで「私は紙の本だけでいい」と拒絶反応を見せる人が増える。

実際、こうした人たちに電子書籍を見せても「読んだ気にならない」「手元に残らないので不安だ」と、受け付けない理由の方が先立つことが多い。

感覚が新しい変化に対応できないのである。どうしても「紙」というアナログにこだわってしまって、電子書籍に飛び込んでいけないのだ。

面白いことに、多くの人に読まれる方がメリットのあるはずの作家ですらも「電子書籍はちょっと……」と尻込みする人の方が多い。

ある作家は「電子書籍で自分の小説を読まれたくない。紙の本でじっくり読んで欲しい。そうでないと、私の小説の味は分からない」と述懐したという。

自分のキャリアを「紙」で作り上げた作家は、紙でない本というのは本と思えないようだ。その結果、感覚が変われないまま、取り残されていくことになる。

彼らは本は読めるのだが、時代は読めない。

紙の書籍の市場規模を超えて、読みたいものが揃う


結局、40代以上の多くの人たちは、それが書き手であれ読み手であれ、紙の本から離れられずにそのまま新しい時代に取り残されて淘汰され、電子書籍に慣れた書き手と読み手が次の時代を作ることになる。

若年層と違い、紙の書籍という文化にどっぷり慣れて離れられない40代以上の人間は、自分の意識を無理やりにでも紙から引き離し、電子書籍側に立ち位置を移さないと、いつまで経っても意識の転換が起きない。

そのため、意識的に電子書籍の世界に飛び込んでいく必要がある。今になってもまだ「紙の本」にこだわる自分を変えるためには、意識的にそうしないと変われない。

本は「ディスプレイで読む」という時代を受け入れ、慣れ、利便性を手に入れる必要がある。「紙」に対する未練を捨て去り、スマートフォンやタブレットで読むか、キンドルで読むかに習慣を変える必要がある。

なぜ、意識の対応を急ぐ必要があるのかというと、もはや「紙の書籍」の市場とビジネスは未来がなく、急激に縮小していくしかないからだ。

そうなると、10年もしないうちに存在すらも成り立たなくなり、読みたいものが本当に手に入らなくなる。

逆に電子書籍側の市場とビジネスの方は巨額に膨らんで活性化していき、そこでしか手に入らないものが爆発的に増えていき、紙の書籍の市場規模をはるかに超えて読みたいものが揃うようになる。

「欲しいもの、重要なもの、ニッチなもの」のすべては、巨大に市場規模が膨れ上がる電子書籍側に集まり、紙の書籍から消えるのだ。

紙の書籍にこだわっていると、欲しいものすらも手に入らなくなり、重要な書籍が電子書籍で出ていることさえも気が付かなくなる。

だから、本当に本が好きな人間こそが、徹底して電子書籍に移行するくらいの意識転換が必要なのだ。

そういったこともあって私自身も2017年からは、紙の書籍は必要最小限しか「読まず、買わず、関わらず」を敢えて自分に課して、電子書籍側に完全移行を成し遂げようと考えている。

意識的に「紙の本」をライフスタイルから断ち切り、大事にしている本や重要だと思う本などは電子書籍の方でも改めて買い直すようにするつもりだ。

紙に戻りたがる人間には、それくらい徹底して紙の書籍を捨てる決意をしないと離れられない。



「欲しいもの、重要なもの、ニッチなもの」のすべては、巨大に市場規模が膨れ上がる電子書籍側に集まり、紙の書籍から消える。紙の書籍にこだわっていると、欲しいものすらも手に入らなくなり、重要な書籍が電子書籍で出ていることさえも気が付かなくなる。


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