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2017-04-16

長期投資家には、北朝鮮がどうなろうと知ったことではない


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2001年9月11日は何気ない一日になるはずだった。ところがこの日、二機の旅客機がアメリカのワールド・トレード・センターに突入して3000人以上が一瞬にして亡くなるという大惨事が引き起こされた。

現場はウォール街の近くであり、NY株式市場もこのテロで一週間も閉鎖された。

まだ、この時の株式市場の大混乱を覚えている人もいるかもしれない。二棟の高層ビルが影も形もなく崩れ落ちたように、今度はアメリカの株式市場が崩れ落ちる番だと世界中の投資家は青ざめていた。

そのためNY株式市場は相場が立った瞬間に一瀉千里に売りが殺到し、事件の10日後には15%以上も暴落となっていた。しかし、事件から2週間もすると人々はやっと冷静になり、株価は下げた分だけ戻した。

その後のアメリカは軍事にのめり込み、アフガニスタン侵攻やイラク侵攻と歩を進めていき「ブッシュの戦争」の時代に突入していく。

投資家にダメージを与えたのは2001年ではなく2002年の方だ。2001年の前半には1万ポイントを超えていたNY株式市場は2002年の後半には8000ポイントを割って7500ポイントにまで近づいていた。1年で25%以上も下落した。


今回の北朝鮮を巡る動向でどうすればいいのか?


では2001年の高値で優良企業の株式を買って長期保有した人は大損害を受けたのだろうか。まさか。それから6年後、NY株式市場は1万4000ポイントをつけるほどの「大暴騰」に転じていたからだ。

その間、アメリカはイラク戦争に突入してベトナム戦争を彷彿とさせる泥沼に陥って戦費を無駄に消耗し、「もうアメリカは終わりだ」と言われていた。

ところが株式市場と不動産市場はどんどん上昇していき、特に2006年からはブーストがかかったかのように高値を目指していったのだった。

この頃になると、もう2001年9月11日に起きた同時多発テロの大暴落のことを覚えている人など誰もいなかった。人々は根拠なき熱狂に酔いしれていたのである。

しかし、2008年に入ってからNY株式市場は変調を来すようになった。

サブプライムローンという爆弾が破裂し、9月15日にはリーマン・ブラザースが倒産して全世界を巻き込んだ金融崩壊である「リーマン・ショック」が投資家を襲いかかった。

2007年は1万4000ポイントに届いていた株価はリーマン・ショックの泥沼から抜け出せない2009年2月には7000ポイントさえも維持できなかった。

つまり、投資家は50%以上もの市場の大崩落に巻き込まれたということだ。もっと分かりやすく言うと、資産の半分が吹き飛んだということになる。

この時期の投資家は生きた心地がしなかっただろう。金融市場は死にかけており、アナリストはすべて絶望を語り、自分の資産が半分になって平静でいられる人はどこにもいない。

では、2007年の頂点で優良企業の株式を買って長期保有した人は大損害を受けたのだろうか。まさか。NY株式市場は2013年に1万4000ポイントを一気に追い抜き、2015年には1万8000ポイントに到達していた。

結論から言うと、同時多発テロでもアフガニスタン侵攻でもイラク戦争突入でもリーマン・ショックでも、長期投資家は優良企業の株式を売る必要はまったくなかった。何もしなくてもよかった。ただ保有しているだけでよかった。

そうであれば、アメリカの優良企業に投資している長期投資家は、今回の北朝鮮を巡る動向でどうすればいいのか、答えが見えてきたはずだ。



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